リバースモーゲージの取扱金融機関について

2016年に入り、リバースモーゲージの取扱金融機関の増加傾向は落ち着いてきたように感じられます。

2015年3月に三井住友銀行ががリバースモーゲージの取扱を開始しましたので、みずほ、三菱東京UFJ銀行、そして三井住友3つのメガバンクがすべて揃ったことになり、2015年は地方銀行や信用金庫などのリバースモーゲージの取扱開始も活発でした。

こちらのページで当方が調査した日本全国のリバースモーゲージの取扱金融機関の一覧をご紹介していますが、このブログを開始して以来、一番この表を更新したのが2015年でした。
おそらく、この一覧から漏れている金融機関もまだ多数あるかと思います。

このように取扱金融機関が増え、テレビCM、雑誌、ネットなどで目にするようになったリバースモーゲージ、実際興味を持たれる方も少なくはないようです。

とある金融機関曰く、お問い合わせは非常に多いのだが、実際に成約に繋がるケースが非常に少ないとのこと。

そこで、リバースモーゲージがどうして普及しないのか、原因を考えてみました。

1)リバースモーゲージで借りられる限度額が非常に少ない

金融機関の不動産査定は非常にシビアで、一戸建て住宅の場合は土地の価格のみで限度額は算出されます。
路線価、地下公示、地価調査等を基準に算出され、それの50~60%程度の価格が限度額とされ、かなり地価が高くないと、それなりの金額にはなりません。

一部金融機関で取り扱っているマンションの場合は、もっとシビアです。
マンションは年数が経つとその価値も大幅にさがりますので、ある程度新しく、契約者さんが亡くなった後も価値がそれなりにある場所にあるマンションしか貸出対象になりません。
マンションの取扱のあるみずほ銀行の場合、下記のような条件があります。

(1)お客さまの年齢が100歳の時点で、築年数45年以内となる物件
(2)専有面積が50㎡以上の物件
(3)ご自宅の評価額(みずほ銀行所定の方法による評価)が1坪当たり250万円以上かつ総額5,000万円以上となる物件

100歳で築45年以内ということは、55歳以降に購入した新築マンションしか対象にならない、ということになります。
なかなかその年令で新築マンションを購入している人は少ないと思いますので、みずほ銀行でマンションを担保にリバースモーゲージを利用するのは現実的ではないように思われます。

2)相続人の同意が得られない

リバースモーゲージを利用の条件に、想定相続人全員の同意が必要ということが条件になっている金融機関がほとんどです。そしてこれが、現在リバースモーゲージの取扱がなかなか増えない一番の原因かもしれません。

子供の心情としては、親が亡くなった後にも自分が育った家を残したい。やはり親の自宅を相続したい。
などと考えられるのかもしれません。

3)リバースモーゲージのリスク

以前こちらのページでもご紹介しましたが、リバースモーゲージにはリスクが伴います。

これらの様々な問題から、リバースモーゲージがなかなか普及しないのだと私は考えます。

2015年に増加したリバースモーゲージの取扱金融機関ですが、ここに来て、一旦落ち着きを見せています。

他の金融機関の様子見のところもあるかもしれませんが、このように複雑な問題を抱えた商品ですので、金融機関も取扱を躊躇しているのでしょうか。

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