リバースモーゲージのデメリット

自宅を担保に老後の資金を借りるリバースモーゲージは、老後の豊かな暮らしの夢の様な商品と思われているようですが、デメリットも多く、デメリットをきちんと理解して利用して欲しいと思います。

1)借りれる額が少ない問題

あなたの今の家の価値が6000万円だとしましょう。
多くの銀行は貸出金額の限度額をこう記載しています。

「自宅の評価額以内。評価額=将来的な売却価格をふまえた当行の所定の方法により評価した評価額」

そう、今の評価額ではないのです。

たとえば、あなたが現在60差として、男性の平均寿命は約80才です。
銀行の計算としては、いまから20年後(もしくはもっと先をみているかもしれません)の、あなたの家の売却価格を資産して、貸出金額をはじき出すのです。

ですので、今の価値が3000万円あったとしても、借り入れできる金額はもっと少ないと考えられます。

2)元本割れ問題

リバースモーゲージの借りれ限度額は先程説明した通りです。

そして借り入れをする方法は、最初に一括で借りる方法や、毎月や毎年年金のように借りる方法、また、カードローンのようにいつでも引き出して借りる方法があり、いずれもさきほどの限度額まで借りることができます。

ですが、土地や家の価値というものは日々変動しています。

そこで、土地・家の評価額の見直しが、2~5年周期で見直しされます。

そして、もし評価額が当初より低くなり、借り入れ金額が限度額を上回った時は、その差額を一括で返済する必要がでてくるのです。

例えば、6000万円の評価額の家で限度額が2000万円まで借りることができる場合、当初はその評価額だったものの、10年後には土地の値段が下落して4000万円の評価に落ちてしまい、限度額が1500万円となってしまうのです。

そうなると、年金型の場合、毎月・毎年もらっていた金額を下げることにもなりますし、もし万が一一括で2000万円の融資をうけていた場合、その差額の500万円を銀行に一括を返済を求められてしまうのです。

3)長生き問題

年金型のリバースモーゲージを受けた場合、借り入れできる限度額まで借りてしまうと、それ以降は当然ですが年金(借金)を借り入れできなくなってしまいます。そうなると、他に蓄えがない場合、それ以降は公的年金だけで生活しなければならなくなります。

そして、一番の問題は、融資が受けられなくなっても、金利だけは死ぬまで払い続けなければいけないのです。

リバースモーゲージは住宅ローンとは違い、元本を返済することはありません。
ですので、今まで借りた借金は、ずっと借金のまま残り続けるのです。そして、元本返済は契約者の死亡時に、契約した不動産の売却によって行われます。

したがって、死ぬまで借金は残り続ける、すなわちその金利はずっとはらいつづけなければいけない、ということなのです。

そのため、もし契約者が長生きして、20年、30年とリバースモーゲージの金利の返済を続けていくと、かなりの額となりますよ。
上記の東京スター銀行の金利で計算すると、2000万円を借りた場合、毎月の金利は51750円となり、20年支払うと12,420,000円、30年間支払うと18,630,000円と、元本と殆ど変わらなくなってしまいます。

4)金利上昇の問題

GUM02_CL06230リバースモーゲージを取り扱う銀行の多くは短期プライムレート + 1%~1.5%の金利を採用しています。

短期プライムレートを元に金利が決められるということは、金利は常に変動し続けるということなのです。現在史上最低の超低金利を推移していますので、今後これ以上下がることは考えにくく、景気が上向けば当然金利も上昇していくでしょう。

現在は多くの銀行のリバースモーゲージの金利は3%程度ですが、今後4%、5%~と金利が大きく上がる可能性もあるのです。

元本は減らないのに、金利だけが上がり、毎月金利を死ぬまで支払い続けなければいけなくなるということを十分理解しておく必要があります。

5)契約者の死後の配偶者の住居の問題

DS009_L多くの銀行のリバースモーゲージの商品は、契約者死亡後すぐ、もしくは1年とか2年の一定期間内に、一括で元本を返済しなければいけません。

しかし、同居人の配偶者がいた場合、契約者がなくなり住居を処分するということになると、その方の住むところがなくなってしまいます。

女性の平均寿命のほうが長く、旦那さんが先になくなる可能性のほうが高いのです。

よく主人が亡くなったら子供のところにお世話になるからいいの、という意見も聞きますが、その時のお子さんがお母様を受け入れられる状態なのかも保証はできないはずで。

銀行によっては、3年の猶予をもって返済とか、配偶者が一定の条件を満たせば契約を引き続きその家に住めることにはなってはいますが、すべてのリバースモーゲージ商品がそうではありませんので、その点もよく検討事項にいれてリバースモーゲージの銀行をきめるべきですね。

6)相続人の理解を得られない問題

リバースモーゲージが日本でも出始めて10年以上の月日がたちます。
リバースモーゲージのパイオニアの東京スター銀行では、すでに発売から10年が経過していますが、その取り扱い数は4500件と、そこまで数字が伸びていない印象を受けます。

その理由として、リバースモーゲージは検討はしてみるものの、相続人の理解が得られない為に、諦めてしまうケースが非常に多いことがあげられます。

リバースモーゲージの利用の条件に、多くの銀行が、「相続人の同意」を上げています。

多くの銀行は「推定相続人全員の同意」を条件にしているのです。

通常相続とは、法定相続人が死亡した人の財産を相続します。旦那さんがなくなった場合、奥様とお子様が相続人となりますが、万が一その方たちが死亡して場合など、相続ができない状態になると、第2、第3の相続権をもつ人たちに相続権が以降します。

例えば、、、

旦那さんが亡くなり、すでに奥様もお亡くなりになっていました。
お二人にはお子さんがいるのですが、お子さんも亡くなっていて、そのお子さんにも子供はいませんでした。

そうなると、第2順位の相続人である、旦那さんのご両親に相続権は移りますが、すでにご両親もなくなっていた場合、第3順位の、旦那さんのご兄弟に相続権が移ります。

もし、リバースモーゲージ契約時にこの人達全員が存命であれば、全ての人の同意が必要となる訳なんです。

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中には、相続人も銀行側と面談する必要のあるところもあり、亡くなった後のトラブル回避に銀行も非常に神経と尖らせているのです。

推定相続人となると、兄弟やお子さんが多い場合その人数はかなりの数になりますし、相続できると思っていたお子さんにとって、思っていたものがいざもらえなくなる、となるとやはり容易に同意してくれないのでしょう。

リバースモーゲージには多くのデメリットがあり、なかなかその普及が進みませんが、おそらくこれが一番の普及が進まない理由なのではないでしょうか?

リバースモーゲージを選ぶ時は、慎重にその内容を理解して選ぶ必要がありますね。

リバースモーゲージのパイオニア、東京スター銀行>>

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