リバースモーゲージと生活保護 -要保護世帯向け不動産担保型生活資金 

生活保護受給を希望されるご高齢の方で、持ち家がある場合受給が認められないのが原則です。家などの資産がある場合、まずは売却してそれを生活費にしなさいということです。

(全員が一律無理というわけではなく、必要最低限の住居スペースで今住んでいる家であれば生活保護の受給が認められるケースもあります。)

家を売れ言われても、売却した場合、引っ越す必要がありますし、その後の家賃も必要です。ご高齢になるとなかなか保証人などの問題で賃貸で新たに家を見つけるのは難しいことも多く、できれば今の家に住み続けたいという方は多いのではないでしょうか?




生活保護のリバースモーゲージとは

リバースモーゲージ制度とは、要保護世帯向け不動産担保型生活資金と呼ばれる制度で、持ち家があり、将来にわたり住み続けることを希望する要保護の高齢者世帯が、その持ち家を担保として、毎月分割で生活資金を借りることのできる制度です。(要保護状態とは、この制度を利用しなければ生活保護の受給が必要であると、福祉事務所が認めた状態。)

この制度は、要は増え続ける生活保護費を少しでも減らそうと、政府が2007年度から実施した制度です。また、一時期問題になった、親の面倒を見ないで生活保護受給をさせている子供に、親が亡くなった後にその不動産を相続をさせないようにしよう、という目的もあるようです。

尚、障害者の子どもさんが同居している場合などを除き、このリバースモーゲージ制度が利用できる方、要保護世帯は必ずこの制度を利用しなければなりません。
正当な理由なくリバースモーゲージの利用を拒否する場合、生活保護を受けることはできません。

生活保護のリバースモーゲージの貸付の内容

貸付限度額 ・居住用不動産の評価額の7割程度
・貸付月額は福祉事務所が算定した額(生活扶助額の1.5倍以内)
貸付期間 借受け人の死亡時までの期間又は貸付元利金が貸付限度額に達するまでの期間
据置期間 契約の終了後 3ヶ月以内
償還期間 据置期間終了時
貸付利子 年3%、又は長期プライムレートのいずれか低い利率
連帯保証人 不要

 

生活保護リバースモーゲージの利用条件

1)資金の貸付を受けようとする者が単独で所有している不動産に居住していること。ただし、同居の配偶者と不動産を共有している場合については、同居の配偶者が連帯借受人となる場合に限り、共有でも対象とすることができます。

2)居住している不動産に賃借権等の利用権及び抵当権等の担保権が設定されていないこと。
土地・建物の評価額が一定の基準(各自治体によって異なる。概ね500万円-1000万円)以上

3)借入申込者及び配偶者が原則として65歳以上であること。

4)本制度を利用しなければ、生活保護を要する世帯であると居住地を管轄する福祉事務所が認めた世帯であること。

などとなっています。

借入額が限度額(評価額の7割)に貸付金額が達した後は、生活保護受給へとスライドし(もちろん再度審査が必要)、その家には一生住み続けることができます。家を売って返済するのは死亡した後となります。

リバースモーゲージを受けるには、家の評価額の査定など審査に時間がかかるようで、概ね3ヶ月程度もしくはそれ以上必要と言われています。ですので、それまでは生活保護を受給し、審査が通ればリバースモーゲージでの貸付が開始されるという流れになります。

具体的にはどれくらい借りることができるのか?

借り入れ総額は、評価額の7割程度ですので、2000万円の住宅の場合、総額1400万円程度の金額が借り入れができるということになります。
総額が一括で借り入れできる訳ではなく、毎月一定の金額を支給される方法で借り入れます。
その土地で受けられる生活保護の金額の1.5倍までの金額を毎月かりることができますので、その金額と毎月の利息が借り入れ総額から毎月差し引かれていくことになります。

例えば、その土地の生活保護費が夫婦2人で10万だった場合、生活扶助額の1.5倍ですので、15万円が毎月の支給額となり、それに加え、年3%の利率とすれば毎月3.5万円を加えた金額、18.5万円が総額1400万円から毎月差し引かれていき、総額に達するまで続きます。この例でいくと、6年ちょっとで支給は終了しますので、それ以降は生活保護受給へとスライドすることになります。

生活保護のリバースモーゲージの注意点

◆時間がかかる
申し込みをしてから、貸付実行まで不動産鑑定、審査、登記、契約等の手続きがあるため、数ヶ月かかる場合があります。しかしその間の生活ができない場合、一時的に生活保護を受給できることもあります。

◆同居人が住めなくなる
基本的に契約者が亡くなったら、自宅を売却して返済をする必要があり、その後は同居人はその家にすむことができなくなります。
しかし、配偶者の場合、もしくは同居人が65歳以上の場合はその方が借り入れを引き継ぐことにより、引き続き家に住むことができます。

◆マンションは対象外
残念ながら借地区分住宅や、マンションはこの制度の対象外となります。

 どこに申し込むのか?

取扱は生活保護の受給の相談をするところと同じ、地区の福祉事務所で相談をします。

もし生活に困った時は、生活保護を受けられないからと慌てて家を売ったりせず、まずは福祉事務所に相談してみましょう。



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